映画「チョコレートドーナツ」

「チョコレートドーナツ」
監督 トラヴィス・ファイン

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1970年代のアメリカのブルックリンで起きた実話に着想を得て制作された映画。
ゲイカップルが劣悪な環境で生活していたダウン症の少年を引き取り、本当の家族になろうと司法や周りの偏見と戦う人間ドラマ。
「愛するとはどういうことか?」胸に刺さります。ぜひ見てほしい映画です。

ラブ  ****
笑い  **
涙      ****
スリル *
心      *****

※5段階評価 個人的な感想です。


[ここからは自分が感じた事メモ ]

この映画の中の主人公の1人であるゲイでパフォーマーのルディを演じたアラン・カミングの演技が素晴らしくチャーミングで情熱的で優しさに満ちている。たまらなく愛おしい人物でした。この人の様に愛を素直に表現できたら、もっと人生濃いもんになるんだろうな。
私が見てきた世界には、目の前の人に臆病になり、憶測で判断し、素直に表現する事を諦めてなんだか仮の姿でいる人が多い。自分も含めて。それでどうとでも人間やっていけるのが怖い。
心をえぐるように人を傷つけてはいけないけれど、愛情で少し困らせるくらいいのかもしれない。
そんな事に気付かされた映画。

ダウン症の少年マルコも度々チャーミングなところを見せてくれる。
私は高校の頃、知的障害を持つ子供が通う学校に訪問し歌を披露した事がある。ダウン症の子供達は飛び切り明るく、ハイタッチを求めてきてくれ、笑顔で私と接してくれた。純粋に嬉しかった。彼らも一緒に生きているんだ。楽しい事が大好きだ。

ただ、自由が増えた現代にもまだまだ偏見や差別は存在する。人にはそれぞれ好き嫌いや自分の中の常識が存在するから、全員が「なんでもウェルカム!」とはならないだろう。それでも1度目を向けて目を見て声を聞き、自分の心を相手に傾けてみる余裕を持つ事も一つの人生の肥やしになるはずだ。
大人になったからこそ、表面的な判断ではなく心ある判断ができるようになりたい。


「チョコレートドーナツ」
愛する事はとても楽しいのだ。それだけでいい。

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